幼なじみの思い出は〜♪
「シーンジくんっ、一緒に、幼稚園にいこう〜」
朝、いつものように、アスカちゃんが僕を誘いに来てくれた。お母さんが、ドア
を開けると、アスカちゃんは、ペコッと、お辞儀をして、いつものように挨拶を
した。
「おはよう、おばちゃん。シンジくんはぁ?」
「ほら、シンジ、お隣のアスカちゃんが、お迎えに来てくれたわよ。恥ずかしが
ならないで、出てきなさい」
「でも、ママ〜、幼稚園、恐いんだもん」
僕は、お母さんの太腿にしがみついて、泣きべそをかいていた。
「何、いってるのよ。シンジ。ほら、アスカちゃんが、笑ってるわよ」
そう言われて、僕は、ちらっと、アスカちゃんの方を見た。お母さんのいう通り、
アスカちゃんは、笑っていた。でも、その笑顔は・・・
「あたちが、ちゅいてるわ。幼稚園行こっ、シンジくん」
アスカちゃんは、にっこりと笑いながら、僕に手を差し伸べていた。
「う、うん・・・アスカちゃん、ありがとう」
僕は、涙を拭きながらそういって、差し出されたアスカちゃんの手を握った。
「それじゃあ、アスカちゃん、よろしくお願いね」
「うんっ、おばちゃん。いってきま〜す」
アスカちゃんは、僕のお母さんに元気良く、挨拶をすると、僕の手を引っ張りな
がら、僕を幼稚園へ連れていってくれた。
「あ〜、シンジの奴、アスカちゃんと手なんか、ちゅないでるぅ〜」
「シンジは、アスカちゃんのお嫁さんになるんだもんな〜、やーい、やーい」
幼稚園につくと、早速いじめっ子たちがやってきて、僕とアスカちゃんをからか
った。アスカちゃんは、僕の手を放すと、いじめっ子たちを睨み付けた。
「なによ!アンタたち!なんで、シンジくんが、あたちのお嫁さんなのよ」
「だって、アスカちゃんは、男の子みたいだし、シンジは、女の子だもんな〜」
「えーん、僕は、男の子だよ〜」
僕がべそをかき出すと、アスカちゃんは、キッと恐い顔をして、手を広げて、僕
の前に出た。
「うっちゃいわね!シンジくんをいぢめないで!シンジくんは、あたちのお婿さ
んになるんだからね!」
アスカちゃんは、そういうと僕の手をとって、にっこり笑ってくれた。
「さっ、シンジくんっ、積み木であそぼっ。ねっ」
「うん、ありがとう、アスカちゃん」
◇ ◇ ◇
「シーンッちゃん、学校、行〜こう!」
小学校に上がってからも、毎朝のように、アスカちゃんは、僕を迎えにきてくれ
た。
「シンジ君のおばさん、おはようございます」
「おはよう、アスカちゃん。ちょっと、待ってね。シンジったら・・・シンジー、
アスカちゃんが、迎えに来てれたわよ。早く、出て来なさない」
「だってぇ、今日は、運動会なんだもん。僕、学校、行きたくないよぉ」
「なに、いってんのよ。この子は。ホントに、ごめんさいね、アスカちゃん」
僕が、そっと、部屋の中から、玄関の方を覗くと、アスカちゃんは、素早く僕を
みつけて、にっこりと笑って、僕に声をかけてくれた。
「おはよう。シンちゃん。運動会、一緒に頑張ろっ?」
「う、うん」
僕は、そう答えると、おずおずと、玄関へ出てきた。
「じゃっ、一緒に、学校、いきましょ。シンちゃん」
「ほら、シンジ、荷物よ。じゃあ、よろしくね。アスカちゃん」
「はい、おばさん。いってきま〜す」
アスカちゃんは、元気良く、母さんに答えると、僕の手を引いて、学校につれて
いってくれた。
「シンちゃん、運動会、嫌いなの?」
「うん、だって、駆けっこ、苦手なんだもん」
「大丈夫よ。シンちゃんなら。それに、頑張れば、なんだって出来るって、うち
のママがいってたわ」
「うん、ありがとう、アスカちゃん。僕、頑張ってみるよ」
「あぁ、シンジの奴、アスカに励まされて、一番とるつもりだぜぇ!」
僕がアスカちゃんに励まされて、なんとなく、やる気を出していると、例のいじ
めっ子がそれを聞きつけて、はやしたてた。
「なによ!アンタ!シンちゃんだって、やるときはやるんだからね!」
「へーんだ、オトコ女のシンジなんかに、一番なんかとれる訳ねーじゃん」
「うっさいわねぇ!シンちゃんは、立派な男の子なんだからね!」
「男は、アスカの方じゃねぇのかぁ?やーい、やーい」
「なんですってぇ・・・」
「ひぇぇぇ、アスカが怒ったぁ〜、逃げろ〜」
「待ちなさ〜い」
「ア、アスカちゃん・・・アスカちゃんの駆けっこ、もうすぐだよ」
アスカちゃんがいじめっ子たちを追いかけようとしたとき、女子の駆けっこが始
まったので、僕がアスカちゃんにそれを知らせると、アスカは、追いかけるのを
やめて、キリッと、真っ赤なハチマキを締め直した。
「シンちゃん、みててね。まず、アタシが、一番とってあげるから、だから、シ
ンちゃんも、頑張るのよ」
「うん、頑張ってね、アスカちゃん」
アスカちゃんたちがスタートラインにつく。
「よーい、ドン」
ダッ
タタタタタタタタタタタタタタ
タタタタタタタタタタタタタタ
アスカちゃんは、一生懸命走った。凄く、速かった。そして、一番で、ゴールに
飛び込んできた。
アスカちゃんは、一等賞の印の赤いリボンを胸につけて、嬉しそうに僕の方へ走
ってきた
「やったぁ、シンちゃん。アタシ、一番よ」
「すごいや、アスカちゃん!」
「だって、一生懸命走ったんだもの。一生懸命、頑張ってやれば、なんだってで
きるんだから。ママがそういってたもの」
「うん、凄いよ。アスカちゃん、頑張ったもの。つぎは僕の番だね」
「うん、頑張ってね。それに、シンちゃんも、一番とれば、お揃いのリボン、付
けられるもんね」
アスカちゃんは、にっこりと笑って、僕にそういった。
僕たちはスタートラインについた。
「よーい、ドン」
ダッ
合図とともに、僕たちは、一斉に駆け出した
タタタタタタタタタタタタタタ
タタタタタタタタタタタタタタ
僕は、一生懸命走った。でも、アスカちゃんみたいに、速く走れなかった。一番
でゴールしたのは、いじめっ子だった。
タッタッタッタッタッタッタッタ
僕は、まだ、だいぶ後ろの方を走っていた。
『一生懸命、走ってるのに・・・なんで?』
タッタッタッタッタッタッタッタ
『アスカちゃんは、一生懸命頑張って、一番になったのに』
タッタッタッタッタッタッタッタ
『僕は、アスカちゃんみたいに、出来ないよ』
タッタッタッタッタッタッタッタ
『やっぱり、僕は、アスカちゃんみたいには、出来ないよ』
タッタッタッタッタッタッタッタ
『僕は、アスカちゃんとは、違うから』
ガチャッ
「あら、シンジ、どうしたの?もう、運動会、終わったの?」
タタタタタタ
「ちょっと、どうしたのよ。シンジ」
バタン
「シンジ、どうしたの?出てきなさい」
「いいんだよ!もう、放っといてよ!」
僕は、ビリでゴールして、そのまま泣くのを堪えながら、家まで走りつづけてし
まった。僕は、部屋に入ると、そのまま、ベッドに、突っ伏した。
「シンジ、入るわよ」
「だめだよ、入ってこないでよ」
「さっき、アスカちゃんが、来たわよ」
そういいながら、母さんは、部屋のドアを開けて、僕に近づいてきた。
「入ってこないでって、いってるじゃないか!」
僕は、涙を拭きながら、母さんの方を見る。
「アスカちゃん、泣ながら、これを渡して欲しいって」
母さんは、真っ赤なリボンを僕に差し出しながら、そういった。
「・・・アスカちゃんが?なんで?」
「自分のせいだって、だから、謝りたいって」
僕は、母さんの手から、赤いリボンを引っ手繰るようにとると、駆け出した。
「ちょ、ちょっと、シンジ?」
「アスカちゃんとこ、いってくるっ!」
僕は、泣きはらした目のまま、玄関をでると、隣の家へと走った。
ピンポーン
「あら?シンジ君。ちょっと、待ってね。アスカー、シンジ君が来たわよー」
アスカちゃんのおばちゃんは、僕を見ると、にこっと微笑んで、奥に声をかけた。
しばらくすると、おばちゃんと入れ替わるように、アスカちゃんが、やっぱり、
泣きはらしたような目で玄関に出てきた。
「シンちゃん、ごめんなさい」
アスカちゃんは、そう一言いって、涙を流して、泣き始めた。
「なんで、アスカちゃんが、泣いてるの?」
「シンちゃん、一生懸命走ったのに・・・グズッ・・頑張ったのに・・・ヒック
・・・だから・・・エーーーン ヾ」
僕は、アスカちゃんが泣きながらそういうのを聞いても、なんで、アスカちゃん
まで、泣くのか、分からなかった。
「次は、もっと・・・グスッ・・・一生懸命・・・ヒック・・・頑張るから・・・
ごめんなさい・・・ヒック・・アスカちゃん・・・エーーーーーン ヾ」
でも、僕は、右手にアスカちゃんの赤いリボンを握り締めながら、アスカちゃん
と一緒に、泣き始めてしまった。
◇ ◇ ◇
「また、ニキビできちゃったよ。いやんなるなぁ」
朝、僕は、顔をしっかりと石鹸で洗った後、まじまじと、鏡を見ながら、つぶや
く。最近、身体がきしむように、痛いし、中学に入ってから、ロクなことがない
と感じていた。
「シーンジっ。ガッコ行くわよ〜」
中学に入っても、アスカは、毎朝、僕を学校に誘いに来た。
「あっ、おばさま、おはようございます。シンジ君は、起きてますか?」
「あら、アスカちゃん、おはよ。起きてるわよ。なんか、さっきから、鏡と睨め
っこしてるみたい。ちょっとー、シンジ、アスカちゃんが来てくれたわよー」
「ア、アスカぁ、ちょっと待ってよ。すぐ、行くから」
「おっそいのよ。アンタの顔なんて、いくら見ててもそれ以上、よくなんか、な
んないわよ。早くしなさいよね!」
「わ、わかってるったら・・・・おまちどおさま。それじゃ、母さん、行ってき
ます」
「ふふっ、じゃ、今日も、よろしくね。アスカちゃん」
「はい。それじゃあ、おばさま、いってきます。ほらっ、シンジ、行くわよ。な
に、グズグズ、いつまでも、靴の紐なんか、結んでんのよ」
アスカは、そういうと、靴の紐を結びんでいる僕の腕をとって、玄関から、引き
摺りだした。
「ちょ、ちょっと、アスカ、靴の紐ぐらい、結ばせてよ。このまんまじゃ、歩け
ないよ」
「まったく、しょうがないわねぇ・・・早く、結んじゃいなさいよね。ほらっ」
アスカは、そういうと、僕を玄関の外の階段に座らせて、僕が結んでいる方とは、
別の靴の紐を結んだ。
「さっ、それじゃ、行くわよ」
そういうと、アスカは、僕の腕に、自分の手を掛けて、歩き出す。
サラッと、風になびいて、アスカの長い髪が僕の顔を撫でて、スーっと、シャン
プーのいい香りが、僕の鼻をくすぐった。
僕は、ドキッとして、アスカの方に振りかえる。
姿勢よく背筋を伸ばして、きらきらと色素の薄い瞳を輝かせながら、真っ直ぐ前
を向いて歩いていたアスカは、僕の視線に気づくと、にっこりと微笑みながら、
僕に訊く。
「なに?」
「い、いや・・その・・・その制服、よく似合うなと、思って」
「アンタばかぁ?アタシに似合わないものなんてないわよ。なに、今更、そんな
こといってるのよ?」
「う、うん・・・そうだね。はは、僕って、なにいってるんだろ?」
◇ ◇ ◇
突然、こんなお手紙を受け取られて、さぞ、驚かれたことでしょう。
貴方とは、幼い頃からの友人で、
今更、このようなお手紙を書くのも変ですが、
僕には、貴方に直接、口でいう勇気がないので、
僕の気持ちを手紙にしてみます。
もう、既に、最近の僕の学校での様子がおかしいのは、お気づきと思います。
最近、僕は、貴方のことを考えると、夜も眠れないのです。
今、こうして考えてみると、、
僕は、幼い頃から、貴方を、憧れをもって見ていたような気がします。
貴方は、いつも僕を守ってくれて、励ましてくれましたね。
そして、時に、僕と一緒に泣いてくれた貴方は、
僕にとって、ずっと憧れの対象だったのです。
今、僕の抱いているこういう感情に変化したきっかけは良く分かりません。
中学に入って、ある日、気づいたら、もう、僕は、貴方のことを・・・
「ふぅ・・・・」
僕は、そこまで書いて、ひとつため息をついて、そこまでの部分を読み返す。
「貴方のことを・・・」
その先を考えながら、もう一回、そこまでを読み返す。
「貴方のことを・・・貴方・・・A.S.」
なんとなく、彼女のイニシャルを書いてみる。
ベリッ
グシャグシャ
「はぁ・・・・・」
◇ ◇ ◇
「シーンジっ。ガッコ行くわよ〜」
その日も、アスカは、僕を学校に誘いに来た。
「あっ、おばさん、おはようございます。シンジ君は、起きてますか?」
「あら、アスカちゃん、おはよ。それがねぇ・・・」
「シンジ君、まだ、寝てるんですか?」
「そうなのよ。なにか、昨日の夜も、遅くまで、机に向かってたみたいで・・・」
「アタシ、起こしにいってもいいですか?おばさん」
「え?ええ、私は、構わないけど・・・でも、アスカちゃんまで、遅刻しちゃう
わよ」
「大丈夫ですよ。おばさん。アタシに、任せておいてください」
「そう?そうねぇ、最近、あの子、変だから・・・じゃあ、アスカちゃん、お願
いできるかしら?」
「はい、任せておいてください。それじゃあ、おじゃまします。おばさん」
アスカはそういうと、靴を脱いで、二階の僕の部屋へとやってきた。僕は、この
ところ、ずっと、良く眠れない状態がつづいていて、その時も、ようやく、寝つ
いたとこで、完全に爆睡状態だった。だから、母さんが起こすのもまるで、気づ
いてなかったし、アスカが、入ってきたのにも、気づかなかった。
「シンジー、ガッコいくわよー、おきなさーい」
アスカは、ベッドの横まで来ると、上体をかがめて、僕の耳元で叫ぶ。
「ん、んんー」
僕は、その声に反応して、唸り声をあげたけど、そのまま、壁の方に寝返りをう
っただけで、また、目は覚めない。
「ふーん、折角、このアスカ様が、起こしに来てやってるのに、その態度なわけ?
いい度胸だわ・・・」
アスカは、上体をもとに戻し、腰に手を置いて、仁王立ちになって、そうつぶや
いた。
僕は、口をなにか、柔らかいもので覆われたような、なにか息苦しさを感じて、
目を覚ました。ふと、目を開けると、目の前にアスカの顔があった。
「うわぁぁぁぁぁああ!」
僕は、驚きのあまり、大声を上げて、飛び起きる。
「ちょ、ちょっと、こっちが驚くじゃない」
「で、でも、なんで、アスカが・・・なに、したの?僕に」
「別に、なんにもしやしないわよ。どう?お姫様のキッスで目覚めた感想は?」
僕は、その問いになにも、答えられず、顔を赤くしただけだった。
「アンタばかぁ?そんなに赤くなんないでよ。単なる、おはようのキスなんだか
らね!」
「う、うん」
「とにかく!早くガッコいかないと、遅刻なのよ!さっさと、起きて、準備しな
さい!」
「え?ああ・・・ええ?もう、こんな時間!?」
僕は、アスカにそう言われて、時計を見ると、慌てて、制服に着替えようと、パ
ジャマに手をかけた。
「バ、バカシンジ!アタシが、いるのよ!」
アスカは、僕がパジャマを脱ごうとするのを見て、慌てたように、顔を赤くして
僕を制服に投げつけた。
「ご、ごめん」
僕は、慌てて、脱ぎ掛けたパジャマをもとに下げる。
「その・・・起こしてくれてありがとう。アスカ。すぐ、いくから・・・その、
先に・・・」
「わ、わかってるわよ。じゃあ、下で待ってるから、早くすんのよ!」
「う、うん。ごめん」
アスカは、慌てたように、部屋を出ると、階段を駆け降りていった。
「あら?アスカちゃん。どうしたの?顔、真っ赤よ?まさか、シンジが!」
「な、なんでもないんです。おばさん。とにかく、シンジ君、起きましたから、
アタシ、外で、待ってますね」
「そう。よかったわ。ありがとう。アスカちゃん」
「い、いえ、どういたしまして、それじゃ、外で」
「シンジー、アスカちゃん、外で待ってるって言ってるわよ!はやくなさい!」
「わ、わかってるよ。すぐ行くからー」
僕は、アスカが出ていくと、とにかく、急いで、制服に着替えて、鞄を掴むと、
玄関へ急いだ。
「おっそいわよ、シンジ!こっちまで、遅刻しちゃうじゃないの!」
「ご、ごめん」
「とにかく、走るわよ!」
「う、うん」
僕は、アスカに急かされるままに、アスカの後を学校に向かって、走った。
もうすぐ学校というところまで来た時。
ごっち〜〜〜ん
突然、目の前に星が飛んだかと思うと、僕は柔らかい布に覆われた。
「いったぁ・・・」
僕は、頭を押さえて、目を開けると、女性ものの下着が目の前にあった・・・・
というか、本体付きで・・・僕は、女の子のスカートの中に顔を突っ込むという
体勢になっていたのだ。
「あ・い・た・た・た・たっ・・・」
その子は、僕よりワンテンポ遅れて、目を開けると、慌てて、腕時計を確認して、
スカートを手繰り、立ち上がった。
「ごめんね、マジで急いでたんだ」
「ご、ごめん、僕こそ・・・その・・・」
その子は、スカートの中を覗かれたことを気にもせず、明るい口調で謝る。
「・・・・」
「ほんとゴメンね〜」
僕が、言葉を失って、その子に見惚れていると、その子は、ちょこんと、頭を下
げて、そういってから、再び、走り出した。
行き先は、僕と同じ、学校の方角だったので、僕もその子のあとを追いかけるよ
うに、再び、走り始めた。
「ちょっとぉ、シンジ、遅かったじゃない」
校門のところまで、行くと、アスカが心配そうな表情で、僕を待っていた。
「いったい、なにしてたのよ。足が遅いったって、限度があるわよ」
「う、うん。その・・・ちょっと、人とぶつかって、それで・・・」
「それにしたって!とにかく!あと、30秒で、始まるわ。急ぐわよ。シンジ!」
アスカは、そういって、僕の腕を掴んで、教室の方へと走り出した。僕は、アス
カに引きずられるように、教室まで走り、なんとか、チャイムのなる数秒前に、
教室に入ることができた。
「よぉ、遅かったやないか、シンジ。今日も、旦那さんといっしょか?」
「いいよなぁ、シンジちゃんは、お嫁の行き先がもう決まってて」
僕が、席につくと、前後に座ったいつもの悪友が、からかうように声をかける。
「ど、どういう意味だよ。それ」
「まあ、そういう意味や」
「アンタたち、まだ、アタシに、殴られたりないわけね?」
僕の隣に座ったアスカが、二人をジロリとにらむ。
「ま、まあ、惣流、いつもの、冗談やがな」
「そ、そうだよ。それより、今日は、大ニュースがあるんだよ」
「なに?」
「なんでも、うちのクラスに・・・・」
ガラッ
ガラガラ・・・ピシャン
「おぉぉぉぉぉ」
先生が教室に入ってくると、先生の後についてきた美少女に、クラスの男子一同
の歓声があがった。
一通り、それを静めるたあと、先生が転校生を紹介した。
「さっ、綾波さん、自己紹介をしてください」
「ハイ、綾波レイです。よろしく」
「あっ」
僕は、教壇で、ぺこりとお辞儀をしたその転校生を見て、驚きの声を上げてしま
った。その声で、綾波も、僕の方を見た。
「あんた、今朝のパンツ覗き魔!」
◇ ◇ ◇
〜全ては、ここから、始まる〜 ・・・・かもしれないけど、続けない(爆)
あとがき
えと、筆者です。
今回は、ですね。
テレビ本編の26話劇中劇の、あれより前の話ってのを書いてみました。
普通は、この後の話ってのが多いですから、
まあ、このつづきってのは、いっぱいあるので、
この筆者は、書きません。
さてさて、このシンジ君は、どっち寄りになるんでしょうねぇ(にやり)
ちなみに、あのまんま、綾波レイが出てこないと、ですね。
とりあえず、シンジは、アスカには、告白できずに、高校も出て、彼女作るんですね。
んで、アスカは、アスカで、それなりに過ごすんでしょう。モテモテでしょうね(に
こり)
それで、学校出てから、久しぶりに会うのが、
二人ともそれぞれの相手とデートしてる最中って感じになるんですよ。
その場は、とりあえず、挨拶ぐらいして、別れるんですけどね。
んでも、シンジは、その夜、なんとなく、寝らんなくなっちゃうんですよ。
で、次の日、思い切って、シンジは、アスカに電話するんだよね。
「あ、あの・・・お昼でも、一緒に・・・」って感じでね(笑)
そん時、ようやく、シンジは、自分の想いって奴に、気づくわけですよ。
まあ、心の霧が晴れたって奴ですね(爆)
んで、その日のうちのプロポーズ、その夜のうちのくちづけは
幼なじみの思い出に香る檸檬の味だったのですよ。
あれから4年後、僕たちは〜♪
若い、陽気な、パパとママ
愛の証の幼子は、とーぉいむっかしの君と僕ぅ〜♪
ちゅう感じになるわけです。
・・・さて、原作は、なんでしょう?(激爆)
んじゃ、そゆことで(^-^)/""
うーんと、感想は、いいや、別に(笑)
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